軍用機は、設計時に運用目的と命名規則に沿って名前が決定される。
しかし、この命名規則に従っていない軍用機もあり、注意が必要である。
以下は、基本的な命名規則です。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[現状接頭記号][任務変更記号][基本任務記号][機体種別記号] - [設計番号][シリーズ記号]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【現状接頭記号】
現状接頭記号は、以下に該当する際のみに付与される。
(例)- 開発時には YF-22 の機体が開発が終了すると、F-22 となり現状接頭記号が削除される。
G - 地上設置 (Grounded)
J - 特別試験(臨時) (Temporary Special Test)
N - 特別試験(永久) (Permanent Special Test)
X - 実験 (Experimental)
Y - 試作 (Prototype)
Z - 計画 (Planning)
【任務変更記号】
運用目的が当初の設計から、変更されたり追加された場合に付与される。
(例)- 輸送機の C-130 に給油能力を追加されると KC-130 となる。
A - 攻撃機 (Attack)
C - 輸送機 (Transport)
D - 無人航空機管制機 (Director)
E - 電子戦機 (Special Electronic Installation)
F - 戦闘機 (Fighter)
H - 捜索救難機 (Search and Rescue/Medevac)
K - 空中給油機 (tanKer)
L - 寒冷地仕様 (Cold Weather)
M - 多目的機 (Multi-Mission)
P - 哨戒機 (Patrol)
Q - 無人航空機(ドローン)(Drone)
R - 偵察機 (Reconnaissance)
S - 対潜機 (Antisubmarine)
T - 練習機 (Trainer)
U - 汎用機 (Utility)
V - 要人輸送機 (Staff)
W - 気象観測機 (Weather)
【基本任務記号】
最初の機体設計時の、任務を示す。
A - 攻撃機 (Attack)
B - 爆撃機 (Bomber)
C - 輸送機 (Cargo)
E - 電子戦機 (Electronic warfare)
F - 戦闘機 (Fighter)
L - レーザー
M - 多目的機 (Multi-Mission)
O - 観測機 (Observation)
P - 哨戒機 (Patrol)
R - 偵察機 (Reconnaissance)
S - 対潜機 (anti-Submarine warfare)
T - 練習機 (Training)
U - 汎用機 (Utility)
W - 気象観測機 (Weather)
X - 研究機 (Research)
【機体種別記号】
標準機体でない場合に付与される。
(例)- 攻撃機のハリアーは A-8 となるところを垂直離着陸機を表す「V」を付け AV-8 となる。
G - グライダー
H - ヘリコプター(回転翼機)
Q - 無人機(UAV)
S - 宇宙機
V - VTOL/STOL
Z - 気球/風船
【設計番号】
同一任務の航空機の番号と連続した番号が付与される。
しかし、メーカー型番が採用される場合もある。 (例) E-767, KC-767 など
【シリーズ記号】
同型機のシリーズを区別するため Aから始まり順に増えていく。